たとえば上下の歯のどこかに欠損が生じた場合に、その両隣の歯を削ってブリッジを作るとします。 つまりその歯はエナメル質と一部の象牙質が切削被害にあうわけです。言い換えると失った歯の代償と して、さらに健全な歯が連鎖的に被害を受けるわけです。削られたことで時には水がしみることもあるで しょう。それが進行すると神経が抜かれ、歯はもろくなり、結果的にはまた抜かざるを得ない状況になる のです。私たちはその現象を「欠損病」と呼んでいます。 1本の歯の欠損は、どんどん周囲を巻き込んでいく進行性欠損病ともいえるのです。
取り外し式の入れ歯に関しても同様のことがいえます。入れ歯を支えるクラスプという金属のばねが隣
の歯にかけられますが、その歯は本来のかみ合わせの力に加えて、欠損歯のかみ合わせに力までも負
担しなければならなくなります。いわば必要以上の負担を強いられるわけです。それが原因となり、ゆく
ゆくはその歯もぐらつくようになり抜け落ちてしまいます。これも進行性病変のひとつと考えられることを
わかっていただけましたか。
これらの欠損歯の治療法は、欠損歯が負担していた噛み合わせの力の代償を求めるために、代償性医
療とも呼ばれます。
考えてみてください。今まで5本で支えてきたものを3本で、次に2本でと、歯は少なくなるのに負
担が増えるという治療ではなく、歯が増える治療がインプラント治療なのです。
A建築士による構造計算書偽造による違法建築が話題になりましたが、進行性欠損病も同じように考えると、よくわかる話になります。
本来あるべき歯が何らかの原因で抜けてしまった状態は、柱の数が少なくなったということです。そこに入れ歯を乗せるということは、
弱い土台の上に建てた家のようなものです。柱が抜けて少なくなったのであれば、インプラントで柱を足してやればよいのです。
またすでに述べたように、合わない義歯を装着し続けると、1年間に1ミリほどの骨が無くなっていく場合があります。 あなたはどちらを選びますか?
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